苗名滝 Naena Waterfall 妙高市



笹ヶ峰ダムの乙見湖から流れてくる関川本流に架かる。県境にあって、まるで新潟と長野をまたにかけるように豪快に流れ落ちているのが落差55mの「苗名滝」である。黒姫山からの安山岩溶岩が関川をせき止めたことでつくられた。柱状節理の玄武岩壁から水しぶきを上げて落ち込むさまは迫力満点。上部の凹みは昔、高田藩が材木流しで突出部を欠いたものといわれる。
新潟県では、「鈴ヶ滝」(村上市)「惣滝」(妙高市)とともに越後三大名瀑であり、「日本の滝百選」に選ばれている。
轟音を立て、流れ落ちる様は「地震=なゐ」のようであると言われ、ないの滝が転じて苗名滝と呼ばれるようになった。特に水量が増える雪解け時期には、まさに地震のような地響きとともに水しぶきを上げるパワフルな様子を見ることができる。
滝へ遊歩道も整備されており、鉄ぺい石を敷き詰めた自然道を徒歩15分ほどで到達でき、吊り橋の前方に滝が姿を現す。
苗名滝は森林セラピーロードに指定された“妙高高原自然歩道”の一方の出発点。滝のもっとも美しい季節は、春の雪解けと10月中旬頃の紅葉のとき。紅葉する木の種類はナナカマド、ブナ など。




≪現地案内看板≫
中部北陸自然歩道 苗名滝

苗名滝は、新潟県と長野県の県境、関川の本流にかかる滝で、この上流に続く四の滝までの中で一番規模も大きく、高さ55mの柱状節理を持つ玄武岩の断層でできてます。
苗名滝は、その昔、滝から落ちる水音があたり四方に轟き、あたかも地震のようだったことから地震滝と呼ばれていましたが、古語辞典によると「地震」と書いて「なゐ」と読ませていたことから「苗名滝」に転化したようです。

環境省・新潟県


関川渓谷

関川は焼山(2400m)、火打山(2463m)に源を発し、頚城平野を縦断して上越市直江津から日本海に注ぐ。
苗名滝の前に架かる吊り橋を渡って右岸に移り、二の滝まで往復2時間、豪快な苗名滝をまじかに見ながらサワグルミの樹林を登る。自然歩道をたどり、吊り橋を二つ渡って、右岸から左岸へ、そして左岸から右岸へを繰り返す。柱状節理の岸壁が連なる深い谷で巨石がゴロゴロするゴーロ帯に変わる。落差35mの二の滝が、轟音と共に姿を現す。苗名滝に勝るとも劣らない瀑布である。
現在は自然歩道が通行止めで、二の滝まで行けなくなっている。二の滝の上に、三の滝、四の滝が続くが、三の滝は崩壊してしまっている。

















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苗名滝 苗名滝駐車場 吊り橋 二の滝