五頭山 Mt.Gozusan 阿賀野市



五頭山は、大同4年(809)に弘法大師によって開山されたと伝えられ、古くからの五頭山信仰がさかんであった。
(一ノ峰)観世音菩薩、(二ノ峰)薬師如来、(三ノ峰)不動明王、(四ノ峰)毘沙門天、(五ノ峰)地蔵菩薩の石仏が各峰に安置されている。これらは頂上部に信仰の印がないことを残念に思った新潟市の青柳講中によって大正11年(1922)に復活再興されたものである。

五頭山は、新潟市側から見ると、飯豊山地の前衛の五頭連峰の盟主でも有る。
五頭連峰は、北から金鉢山、松平山、五頭山と続き、菱ヶ岳、野須張峰、宝珠山そして阿賀野川へと南走している。

五頭山は、名の通り五つの峰をもち、北から 五ノ峰(約860m)、四ノ峰(871m)、三ノ峰(873m)、二ノ峰(約890m)、一ノ峰(約910m)と呼ばれ、「五頭五峰」と総称される。五頭山と呼ぶようになったのは大正になってからで、それ以前は「イツツムリヤマ」が通称であったという。
5つの峰は歯のように連なり、山麓から指呼することが出来る。この形状は羽越本線の京ヶ瀬駅付近から顕著にみることが出来る。

古来、「一ノ峰」から「五ノ峰」を五頭山としていたが、明治以降の測量の結果、それより少し離れた地点のほうが高いことがわかり、今では最高地点(旧来、小倉"こくら"と称される平頂で三角点あり)を五頭山のピークとすることが一般的となった。
これを五頭本山と呼ぶこともある。五頭本山までは、意外と足を延ばす人は少なく静かな頂を楽しむことができる。

五ノ峰と一ノ峰からは、広大な越後平野の先に弥彦山、角田山を、空気が澄んでいれば佐渡島、粟島まで見わたせる。また、背後には飯豊連峰の全貌を望むことができる。
山麓には出湯、今板、村杉温泉、キャンプ場、ゴルフ場などが整備され、1000メートル未満の適度な標高であることも手伝って、新潟市近郊の日帰り登山の山とした親しまれている。しかしこの山塊はいわゆる藪で覆われ、細かく尾根を派生させ、沢も深く切り込んでいるので、十分な注意が必要である。コースを外すことのないよう安全な登山をしたい。

🔶出湯温泉口

出湯温泉の駐車場からやまびこ通りを5分ほど歩くと砂郷沢橋に着く。砂郷沢右岸の林道に入り、しばらくすると急登となる。
灌木の中を緩く登っていくと5合目の烏帽子岩である。標高は約490mで、花崗岩の大岩塊が5,6個積み重なったように露出している。
標高598mが6合目の扇山分岐点、下ったところに水場がある。
しばらく登ると8合目付近で赤安山からの登山道と合流する赤安山分岐だ。
9合目が五ノ峰で、見晴らし良い。四ノ峰の毘沙門天を過ぎ、避難小屋のある三ノ峰に着く。山頂に向かってどんぐりの森キャンプ場からの登山道と合流する。二ノ峰を過ぎ、一ノ峰に着くと、広場の中央に五頭龍神の石塔が立っており、その脇に観世音菩薩が祭られている。山頂は一ノ宮三叉路を松平山方向へ進んだところで三等三角点がある。展望はあまり利かず、ここまで来る人は少ない。

🔶中ノ沢森林公園

五頭山といえば、平野に面した表側に対し、中ノ沢温泉口から登る五頭山は「裏五頭」と言われる。中ノ沢森林公園は「五頭県民の森」とされ、キャンプやハイキングも満喫できる。登山口はキャンプ場から1km林道を歩いた先にある。スギ林の中の道はしっかりついていて心配ない。
標高450mあたりから、ブナや雑木の林になる。『番沢展望台』と表示板のあるピークを少し下り、標高差80mを登れば、『杉峰』に着く。天然杉の大木や古木が点在する休憩場所となっている。ここから急降下して鞍部に向かい、のち主稜に向け登りにはいる。
標高800mからは再び尾根上に出て、進むと五頭連峰主稜縦走路に合う。縦走路を左に入り、間もなく三角点のある五頭山山頂に到着する。山頂からの展望は望めないが、人の少ない山頂を感じさせてくれる。



🌌五頭県民の森のブナ林

五頭県民の森は、昭和47年(1972)黒川村胎内平で開催された全国植樹祭を記念して笹神村・三川村に作られたもので、自然のままの森林を利用して野外レクリエーション施設を総合的に達成したものである
旧スキー場(どんぐりの森)登山口で二又に分かれた道を案内板に従って左へ進む。扇山は五の峰に行く途中、登山道の勾配が緩くなった所である。
扇山のブナ林は、扇山の旧五頭高原スキー場のコース沿い、標高450~500mにあり、面積2ha、胸高直径30~50cmのブナ林が広がる。
登山口には、村杉温泉があり、森林浴を楽しみながらの、登山も魅力的だ。

🌌魚止めの滝

🌌奥村杉キャンプ場

🌌五頭山麓いこいの森キャンプ場

🌌出湯共同浴場











The mountain is 912 meters high. It is a mountain of faith founded by Kobo Daishi in the 4th year of Daido (809). On a clear day,it commands a view as far as Sado Island. The mountain is named for the five peaks that line its summit.
















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