月山 Mt.Gassan 阿賀町



低標高の村落帯に位置する月山(336m)は、三角状の山容は遠くからでも眼につきやすい。登山口は、太田、小山、石畑と三ヶ所あるが、いずれも登山口近くには駐車場がないので、土曜や日曜ならば役場に車をとめさせてもらい、平日であれば、道路の避難用路側帯で広くなった場所を利用するか、向ノ島公園の駐車場に止めることになる。
太田口から登る場合、高徳寺の脇を通り広瀬神社への急な階段を上ると、月山への登山口となる。30分くらいで262mの小さなピークに出、さらに20分ほどでもう一つのピークとなる。30分くらい進むと、途中雑木林も幹回りが太めのものがめだちはじめ、やがて勾配を強めた、両側が大きなブナの大樹が林立する坂を登り切れば、月山神社がまつられた山頂となる。
月山神社のいわれは分からないが、月読尊を祭神としていて、月山の名前の由来ともなっている。
月山の全域は、県鳥獣保護区、県自然環境保全地域に指定されている。



月山のブナ林

月山のブナ林はわずか6haしかないが、春の芽吹きから秋の黄葉までと、ブナ林の移り変わりは、各種農作業の目安にもなっている。1961年(昭和36)、第二室戸台風が月山を直撃し、大きな被害を受けたが、今も自然林としての美観は失われていない。
月山は鳥類の宝庫で、是までブッポウソウをはじめ、キバシリマミジロなど28科73種が記録され、県内でも野鳥の種類が多い所として愛鳥家が訪れている。
早春には、ゴジュウカラの歌声とオオアカゲラのドラミングがブナ林に響く。林床ではカタクリキクザキイチリンソウエゾエンゴサクなどが一斉に咲き競っている。
5月の新緑が増すと、オオルリキビタキセンダイムシクイクロツグミなどが盛んにさえずる。
5月の後半ごろともなるとさまざまな鳥たちのコーラスが聞かれる。林の奥からアカショウビンサンコウチョウの声が聞かれ、巣穴の周辺を飛ぶブッポウソウの姿も見ることが出来る。
6月に入ると、コガラヒガラシジュウカラキバシリが観察できる。
晩秋には、シメカシラダカアトリツグミなどが飛来するようになり、木のみを採餌したり飛び回る姿が見られる。

















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