湯田上温泉 Yutagami hot spring 田上町



湯田上温泉は、越後平野を見下ろす護摩堂山の山麓に涌き出る温泉。湯元は円福院(真言宗)支配の薬師堂の下にあり古くから鉱泉が湧いていた。 ここで修行した修験者(山伏)達が修行の身を癒すために使ったのが湯田上温泉の始まりと言われている。
現存する古文書など探ると、湯田上温泉は元文年間(1736~41)新発田藩の許可を受け公式に開湯し「田上の湯」と呼ばれた。
円福院は湯小屋を設けて湯治場とする開湯願いを元文2年(1737)に新発田藩に出し、湯屋の支配をめぐって村役人との間で争いとなってしまった。元文3年(1738)3月に新発田藩の決定が下り、寺側の願いを排して円福院は湯元権のみを確保、湯屋の支配は村方となった。
同年3月15日に寺と湯屋たちの間で「湯元条項」が定められ、湯屋を営む23人は組合を結成する。
当時の湯屋は現在のような内風呂でなく、据風呂という簡単な小屋掛の風呂で日番を決め日番宿が風呂をたてる方式となっていた。
明治12年(1891)発行の「諸国温泉一覧」には全国百余カ所の温泉地と共にその名を連ねていた。
効能の高さから付いた名前が「薬師の湯」。土用の丑の日にこの湯につかると一年間病気知らずとも言われ、今も地元の人は丑湯で健康を祈願とするという。源泉は飲むことができ、特に糖尿病や肥満にお勧めという。
昭和35年(1960)頃の湯田上温泉は20数軒もの旅籠(はたご)があり、芸妓(げいこ)は40人を数えるにぎやかな温泉街だった。
高台にある温泉地からはのどかな越後平野も見渡せ、リフレッシュ効果は抜群。名物のタケノコ料理を味わえる春は特にいい。

1738年(元文3)を開湯の湯田上温泉は、忘れ去られた旧温泉街を舞台に往時のノスタルジーにひたりながらアーティストやコレクターの展示作品を鑑賞するまち歩きをする「湯のまち巡り~軒先アートギャラリー」のイベントを7月初旬に開催している。





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  • 出版社:交通新聞社
  • 発売日: 2010年08月