緒立温泉 Otate Onsen 新潟市



この地には、奥州の豪族安倍氏の一族黒鳥兵衛の伝説が語り伝えられる。
黒鳥兵衛の首が塩漬けにされ、埋めた場所に首塚が造られた。 この地に鎮護のために建てた祠が新潟市緒立の八幡神社である。 塩漬けの首により、塩分を含んだ水が地中から湧き出したという言い伝えが残る。
江戸時代の文久三年(1863)の年に、ある娘が「緒立八幡宮の境内に湧く霊泉にひたれ」という夢を三晩続けて見ました。これは八幡様のおつげと思った娘は、緒立の地を訪れました。すると夢と同様の冷泉が湧き出ているではありませんか。娘がこの霊泉に三日間水浴すると病が治ったのです。この噂が広がり、村の人たちは八幡宮お授けの湯として湯治場を作りました。そこが緒立温泉になりました。



緒立温泉の由来

奥州衣川の乱に敗れた安倍貞任の残党黒鳥兵衛は、悪党どもを従えて鳥海の柵をこえ越後蒲原郡的場山に陣を張り兵を挙げ下越の各地で悪事を重ねた。堀川上皇は佐渡に流罪の源義綱に黒鳥討伐を命じた。義綱は越後に上陸各所で黒鳥軍を討ち破った。これには流石の兵衛も覚悟を決め最後の砦、的場山に立籠り妖術を使い夏に雪を降らせ追討軍を悩ませたが遂に義綱の強弓に胸板を射ち抜かれ首をはねられた。そのとき首は雲を呼び空高く舞上がったが一羽の大鷲が飛来しその首をつかむと弥彦山の方に向かって飛び去った。兵衛の胴体は千俵の塩に漬け八幡山に埋めその上に八幡宮を祀った。その後境内に湧泉があり旅人が浴泉したという。湯治場としての起源は近在の若い娘が大病を患い永く苦しんでいたが、文久3年のある晩夢枕に「緒立の八幡様に来なさい」というお告げがあり、杖をひきながら来てみると神社のわきに一羽の傷ついた白サギが水浴びしていた。これぞお告げの泉と白サギにひかれ二、三日浴したところ、さしもの難病も忽ち治癒した。以来霊泉は緒立の湯治場として善男善女の湯治客で賑わった。





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