瓢湖 Hyoko 阿賀野市



水原駅の東約1.8km、笹神との境界ちかくにある8ha(周囲1.23km)の灌漑用人工池。
毎年11月上旬ころから、2000羽の白鳥が飛来し、2月末ころから北帰行が始まり4月上旬まで続く。瓢湖の周辺には米どころ蒲原平野の水田が広がり、日中この水田で「落穂拾い」をしている白鳥を数十羽単位でみることができる。
江戸時代は新田開発が盛んに行われた。新発田藩の溝口氏も、水原で新田を開発することとなった。その際、農業用水の確保のための池が築かれた。
『瓢湖』は1639年(寛文9)に13年の年月をかけて完成したが、当初大小2つの池からなっていた。
『瓢湖』という名称は、明治42年新潟新聞で、大小の池の形が瓢箪に似ていることから『瓢湖』という名前で紹介され通称として定着した。
その後、小さいほうの池が埋め立てられ、現在の形となっている。
1周1.2㎞の瓢湖の周りを巡るように、桜の樹が植えられ、春のシーズンには桜の花の下で、野鳥や北帰行を遅らせた白鳥がゆったりと湖面を漂う姿が見られる。
また、 瓢湖(本池)の南側に位置する「あやめ園」(面積1.1ha)では、約170品種30万本のハナショウブが6月上旬から下旬にかけ色鮮やかに咲き乱れ、初夏の風物詩となっている。

(冬鳥の飛来)

瓢湖に初めて白鳥が飛来したのは、昭和25年(1950)1月末で、その美しい姿に感じた湖畔に住む吉川重三郎氏が餌付けを試み、同29年に成功。きわめて警戒心が強いとされる白鳥が、人になれる例は稀で、学術的にも貴重とされ、同年3月、瓢湖一帯が白鳥飛来地として国の天然記念物に指定された。
瓢湖で越冬する白鳥は、近年はほとんどコハクチョウで、真冬の多雪気を除くと毎朝日の出とともに5羽、6話の家族単位で付近の水田へ採餌に行き、稲刈り後の落穂や2番穂などを食べ、夕方再び湖に戻って休む。白鳥の大群や飛翔を観察するなら早朝が最も良い。
餌付けは8時、11時、15時ごろの1日3回行われ、えさはパンくず、麦、シイナという未完熟の稲など。”コーイ、コイ”と呼ぶと、湖面に居残った少数のオオハクチョウとカモ類が先を争って給餌に集まってくる。
瓢湖では数万羽と言われる、十数種類のカモ類が観察されているが、中でもマガモオナガガモが多い。特にオナガガモは餌場にまであふれている。湖岸に並ぶ桜の樹上には、カモを狙うオジロワシオオタカなどのワシ・タカ類も観察できる。
雪をいただく五頭連峰を遠望する自然景観にも恵まれ、冬の新潟観光の目玉の一つにもなっている。また菖蒲が群生する瓢湖には、移住性のないコ白鳥がかわれており、一年中”白鳥の湖”として親しまれている。

(夏鳥の飛来)

春には池の周囲に植えられた200本の桜が咲く。残雪の飯豊連峰を背景に咲き乱れるソメイヨシノには魅了される。
夏には珍しいオニバスも見られ、県の天然記念物として保護されている。
水面をハスやオニバスの花が埋めつくす中で、子育てする夏鳥、ヨシゴイバンオオヨシキリカワセミカルガモカイツブリ など・・・・の姿が見られる。



瓢湖あやめ園

「あやめ園」(面積1.1ヘクタール)では、約200品種50万本のハナショウブが6月上旬から下旬にかけ色鮮やかに咲き乱れ、初夏の風物詩となっている。あやめ園以外でも、桜(4月中旬~下旬)やアジサイ(6月中旬~下旬)、ハス(7月下旬~8月下旬)など季節毎に園内を花々が色どり、市民の憩いの場としても親しまれている。





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