金倉山 Mt.Kanakurayama 小千谷市



金倉山は標高581mと小千谷市内の最高峰で、滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」にも登場する霊峰。オオバキスミレをはじめとする美しい山野草が群生してる。
金倉山林道を利用すると、山頂付近にある展望駐車場まで車で行ける。駐車場からは南側に山頂への道があり、ミヤマナラやコナラ、丈の低いスギなどの灌木の坂を登れば、10分で展望台のある山稜に出る。
山稜からは、越後平野や棚田、錦鯉の野池などが一望できる。山頂には高さ4m、広さ64平方メートルのコンクリート造りの展望台がある。
山頂北側には石仏と草むらの中に三等三角点がある。東を望めば、すぐ足元から「耕してやがて天にいたる」と表現された山古志の棚田が、すり鉢の底へ一段ずつ下り、向かい側の山へまた立ち上がっている様子が眺められる。

🔶山古志虫亀ルート
虫亀の集落へは段丘上状の棚田の中を行く。集落のやや長岡寄り、県道23号線の三叉路に、大きな「長岡市山古志地区案内板」があり、西方向に舗装道を進み、薬師の陵から金倉山林道を歩けば約50分、車なら15分ほどで金倉山駐車場に至る。



薬師の杜

薬師様が祀られており、案内看板には次のように記されている。
薬師堂は、病気を治し安楽を与える医薬の仏「薬師如来」を祀っています。その昔、冬に峠を越えようとした人がお堂で一晩過ごした夜、幼子を亡くした母親の幽霊が薬師如来を頼りに、子供の蘇生を願って現れたといわれます。
そばには、旅人に道案内をする「右はやまみち」、「左ハこぐりやま」と刻まれた追分地蔵があります。

薬師の陵(おか)

2004年(平成16)の中越地震に襲われた山古志村の住民の人が、薬師様の一画に、シバザクラや菜の花などを植えて整備したことから、春の花の見頃の頃は、越後三山と棚田、養鯉池を背景にピンクや白、紫の花が足元を彩る。日本の原風景のような景観に引き付けられて多くの人が訪れている。


山古志の棚田と棚池の風景

山あいの斜面に階段のように連なる山古志の棚田。限られた山の斜面を開墾し、水源の確保をおこない、道具や肥料、刈り取った稲なども全て背中にしょって歩いて運搬するなど先人の大変な努力の積み重ねによりつくられてきた。
棚田は田植えが終わる頃が一番美しい季節である。外に錦鯉を養殖する棚池があり、一年中水を張っているので、山古志の風景を四季を通して楽しむことができる.
霧の発生する日は、明け方の朝日に照らされ霞む棚田の風景は、美しき日本の郷の原風景ともいわれるほど感動的ですらある。
平成15年(2003)6月12日に文化庁の農林水産業に関連する文化的景観の重要地域に選ばれた。
また、平成29年(2017)には「雪の恵みを活かした稲作・養鯉システム」として日本農業遺産第1号にも認定されている。
























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