地本のミズバショウ skunk cabbage of Jimoto 胎内市
| 胎内市地本地内の胎内川右岸にミズバショウの大群落地帯がある。約2万㎡の雑木林の湿地帯に、2万株を超すミズバショウが密生している。水芭蕉の開花は桜より10日ほど早く3月下旬~4月上旬が見頃となる。 水芭蕉は本来、標高約1400mに位置する尾瀬ヶ原のような高山湿地に自生する多年草である。 海岸からわずか2kmで、海抜8mの地にこのような大群落があるケースは珍しく、県の天然記念物に指定されている。 胎内川扇状地は、胎内川が櫛形山脈から越後平野に流れ出たところに扇形に形作られた扇状地である。川は夏の渇水期に扇央部の鳥坂大橋付近で伏流して水無川となり、扇端部では伏流水が湧きだして、再び川を形成している。伏流水となった水は、地本付近で湧き出している。この湧水は「どっこん水」といわれ、一定の水温10度から15度を保ち、涸れることなく湧き出ている。 この湿地帯の泥炭層が厚い層をなしていること、そして豊富な湧水の水温が年間を通して一定していることが、水芭蕉の生育に適した、高山湿地と同じ環境をかたち造って、海抜8mのこの地でも水芭蕉が群生できる大きな理由と考えられている。 また地本の水芭蕉群生地には、イバラトミヨ(キタノトミヨ)がいる。氷河期から生息している体長5cmのトゲウオ科の魚である。本種は冷水性の魚種で、生息場所は湧水地あるいはその流域に限定されている。オスが産卵期には植物の破片で鳥の巣のような巣を作ったり、背びれの前にとげのあるのが特徴の魚で、豊かな環境の中で、群生地の生態系を形作っている。 ≪現地案内看板≫
地本のミズバショウ群落 ミズバショウは、さといも科の植物で、高山湿原に自生する多年生草本である。地本のミズバショウは、標高10m、海岸から2km、面積約1.4haの地域に約17,000株が群生する。 本地域は胎内川扇状地の扇端にあり、常温の自然湧水であって、ミズバショウの生育に適した諸条件をそなえており、かつて存在した大群落の名残りと思われる。県下における低標高自生地の代表的存在である。花期は3月下旬~4月中旬。 昭和38年3月22日~県指定天然記念物~ 問い合わせ先 胎内市 |
