ベニズワイガニ Red snow crab 糸魚川市
ベニズワイガニは北アメリカから日本海に至る北部太平洋に分布する。ズワイガニは日本海の大陸棚の辺縁、水深200mから300m付近で捕獲される。ベニズワイガニは、ズワイガリより深海に生息する。能生のカニも、佐渡と能生半島を結ぶ線の東側で水深約1000m前後のところで捕獲される。 ベニズワイガニはズワイガニ(新潟のブランド「越後本ズワイ」)に近い種目であるが、生息域や漁法、漁期も異なる。その体色があざやかな柿紅色を呈することで区別できる。産卵期・成長などはズワイガニとほぼ同じであるが、2年に1回産卵すること、ふ化するまで2年かかることが異なっている。 漁は1~2月の禁漁期が明けた3月から、小型船によるベニズワイガニ漁が始まり夏場に最盛期を迎える。高さ75㎝、直径137㎝の丸鉄に網を張って籠を作り、その中に餌のサバを入れる。ロープに50m間隔で、150個のカニ籠がついた漁具を使い、海底に約2昼夜沈めてカニが入るのを待つ。ロープ綱の長さは、約1万mにもなる。 獲れたカニはすぐ氷漬けされ、マリンドームの南にある能漁港の加工所で茹で上げられ直売店に並ぶ。 カニ漁の本格的な操業は昭和42年(1967)からで、当初から直接販売方式をとっていた。マリーンドームができるまで、小泊東端の国道脇にずらりと直売店が並んでいた。 模式標本(基準標本)は、1906年(明治39)にアメリカ水産局の調査船アルバドロス号が佐渡島沢崎の南方沖980mの海底から得た雄標本であり、1932年(昭和7)にスミソニアン研究所のラスバン博士によって命名記載が行われた。「ベニズワイガニ」という和名は、1950年(昭和25)山本孝治によって名付けられた。 日本海側漁獲量は1万7千トンで、能生漁港では300トンが水揚げされる。カニ茶漬け、カニラーメン、カニそばなどの加工品も好評。
マリンドリーム能生(カニヤ横丁)
能生漁港で穫れた新鮮なベニズワイガニを、選んで買ってその場で食べられる日本海側最大規模のカニの直売所。北陸自動車道トンネル工事から排出された残土の埋め立て地に、平成元年(1998)に開業した。その中でも「カニ屋横丁」がひときわ目につく。マリンドームの南にある能漁港の加工所で茹で上げられたカニが並ぶ。3月には「日本海大漁浜汁まつり」が開催される。 〔所在地〕 新潟県糸魚川市大字能生小泊3596-2 〔問い合わせ先〕 ☎025-566-3456 〔アクセス〕
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