守門岳 Mt. Sumondake 魚沼市



守門岳(すもんだけ)は、新潟県魚沼市、三条市、長岡市にまたがる240万年~140万年前に活動していた第四紀火山である。
標高は袴岳の1537.2m。
日本二百名山の一つでもある。
袴岳を主峰に、青雲岳(あおくもだけ)、大岳との三峰を総称して守門岳と称する越後の名峰のひとつ。
西側から見ると「中津又岳」「大岳」「青雲岳」「袴岳」とその奥に聳える袴腰、黒姫、烏帽子山を擁して、広大な守門山塊を成している
山容は、西側がなだらかな斜面となっているが、東側はその昔、火山として爆発した痕跡を残し、切れ落ちている。したがって、麓の三条市下田側からの登山道はない。
守門岳は第4期複輝石安山岩の成層火山で、その特徴が露出していて観察することができる。
火山の山頂部の北側には北方に開く馬蹄形の谷が存在している。これは元来の火口部が守門川の浸食によって拡大し解体した小規模なカルデラということができる。
大岳から主峰袴岳に至るまで、北西から吹きつける湿った雪と風によって山頂付近が庇のようにせり出し、東洋一と謳われる大雪庇を形成することで知られる。
眼下には、越後平野が広がり、その奥に佐渡島、背後にそびえ立つ浅草岳・越後三山、尾瀬燧ヶ岳、飯豊連峰といった名峰連山を見ることができる
守門岳の登山コースは、現在は魚沼市、長岡市からの登山道が6コース整備されている。(案内図)

🔶入塩川登山口

登山口まで車で入れる。車は数台止められ、登山カードを記入する。
通称、雨晴尾根の緩登を登ると、5,6人入れる小さな三角屋根の避難小屋「〆掛小屋」
に着く。
造林地を過ぎるころから県内でも有数のブナの美林の中の緩登となり、「雨晴」に着く。雨晴から登山道は南に延びる頂稜を行く。守門岳北面が圧倒的に迫る。
1時間で、守門神社奥社の石祠のある守門大岳に着く。最低鞍部がアミハリへ傾斜の急な短い距離の下りとなるが、直ちに青雲岳に向かって登山道を登っていく。大岳から袴岳までの主稜線は、梅雨の頃、花に彩られる。ニッコウキスゲの鮮やかな黄色も素晴らしいが、ヒメサユリのひそやかな色合いと、その麗しい薫りは、とても堪らない。
青雲岳の頂上は、小さな池塘が幾つかある気持ちの良い草原となっている。15分ほどで、標柱と三角点のある守門袴岳に着く。

🔶大原口登山口

標柱脇に登山カードの箱がある登山口から山菜栽培地の木道を進む。エデンと言われている展望のよいところに着く。この先やせ尾根の急登を越えると、三ノ芝(小烏帽子)となる。
刈り払った道を行くと二ノ芝、一ノ芝となる。稜線先に袴岳が望める。山頂直下を短く急登すると守門岳(袴岳)頂上に出る。

🔶栃堀登山口

駐車場で車を降り、保久礼小屋まで緩く下っていく。ここに登山カードが用意されている。階段状の道を歩き始める。ブナの若木の素晴らしい森林浴が満喫できる。
30分で、10人位が入れるキビタキ小屋に到着する。春先の5月にはコブシの白い花が咲きはじめ、花のシーズンの到来を知らせてくれる。
ブナの木々の登山道を登り、視界が徐々に開き始めるころ、標高1268mの不動平に出る。
20分ほどで大岳頂上に着き、入塩川からのコースと合流する。

☯2018年(平成30)10月12日、警長岡署は栃堀の守門岳入り口付近の山小屋で男性の遺体が見つかる。外傷がなく自然死とみられる。



布引の滝 ※ストリートビュー

守門川は破間川の支流で、守門岳(1537m)の直下の大雲沢の万年雪を源流部とする。
布引の滝はこの雪渓の直下で、落差30mで守門川に落ちる大瀑布である。
守門岳の大原登山口からおよそ30分ほど歩いた展望台からは、切れ込み深いV字谷に水が流れ落ちる様子がうかがえるが、ここからは滝壺は確認できない。布引の名前通り、二段に分かれ、白い布を幾筋も垂らしたような姿を見ることが出来る。

保久礼小屋周辺のブナ林 ※ストリートビュー

守門岳周辺には、大きなブナが残っている。この地域ではかつてブナを抜き切った後に次世代のブナを天然更新させるために、尾根沿いに母樹となる大きなブナを残したらしい。そのようなブナを特別に「イクサギ(戦木)」と呼んだという。
























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