明星山 Mt. Myojosan 糸魚川市
 白馬山麓県立自然公園に属する｡ 切り立った岩肌には盆栽の王様｢糸魚川真柏｣が自生し､直下の峡谷は国指定天然記念物｢ヒスイ峡｣として自然の美しさを感じさせてくれる｡付近はヒスイ産地としても有名である｡ 古生代石炭紀二畳紀の石灰岩からなり､近隣の黒姫山とともに全山石灰から成っており埋蔵量は日本海側最大とされ､岩肌がむき出しの容姿をしている｡ 急峻なためカルスト地形の発達は悪い｡山の東面､西面､南面が切り立った岸壁で､特に南壁は500ｍをこえる垂直の大迫力の岸壁となっており､明星南壁の名でクライマーに知られる｡日本有数のロッククライミングとして有名｡ 登山コースとしては､明星山東側の小滝地区岡集落にある岡登山口からと､南側の小滝ヒスイ峡にある登山口の2つがある｡前者が一般的｡両登山道は北側で合流し､山頂へと伸びる｡ヒスイ峡からの登山道は西壁の直下にあり､ガレ場も多いため注意が必要｡ 独立峰であることから山頂の展望はよく､東の海谷山地､西の北アルプス北部の景観が見事であり､天気がよければ日本海を眺めることが出来る｡ 殻の扁平したムラヤママイマイというカタツムリがこの明星山の岩場で発見されたが､ここでしか見ることができない種である｡(案内図) 🔶岡からのコース岡集落の上部まで来ると｢明星山登山口｣と書かれた標識がある｡道路の端を利用すれば5,6台の駐車が可能だ｡標識から1時間ほど林道を歩くと作業道分岐となる｡左に折れ登山道に入り､30分ほどで竜護の尾根を行く道との分岐点に至る｡石灰岩の急峻な道を歩く｡濡れていると泥がついて滑りやすい｡エゾアジサイやノリウツギ､ダイモンジソウなどが見られる｡山頂直下で竜護の尾根コースと合流する｡※ストリートビュー｡頂上※ストリートビューからは雨飾山､金山､焼山と言った頚城の山々をはじめ､目を転じれば北アルプス北端の眺望が広がっている｡🔶ヒスイ峡からのコース小滝川に架かる橋を渡って登山道へ入る｡ガレ場を歩き､そそり立つ岸壁の脇を登る箇所もあり､道は高度を稼ぎながらサカサ沢に近づく｡ヒトリシズカやフタリシズカ､岸壁にはユリやニッコウキスゲなどが見られる｡小さな沢※ストリートビューを渡って竜護の尾根に取りつく※ストリートビュー｡石灰岩の尾根に道がつけられた急な登りを越えると頂上だ｡落石など初心者は十分注意が必要である｡
≪現地案内看板≫ これぞ､日本一 明星山の大岩壁
”車の中から見え､すぐ登ることができる”事からロッククライマーの格好のフィールドとなっている｢明星山の白い大岩壁｣｡ 高さは約500ｍ｡山全体が雨に溶けやすい石灰岩です｡また､石灰岩の岩壁としては日本一を誇ります｡ 石灰石は化石の宝庫です｡岩壁をよく観察すると模様が見えますが､これは大昔(3億3千万～2億6千万年前)のサンゴ礁に住んでいた生物たち(サンゴ､ウミユリ､コケムシ等)の化石です｡約3億年前に､プレートの動きによって【大陸】と【海底火山の上にできたサンゴ礁の島】が合体し､隆起してできたものがこの大岩壁です｡ 小滝地区ジオサイト協議会  |
★★☆☆
明星山 
岡登山口 
ヒスイ峡登山口
