白岩清水 Shiraiwa Shimizu 妙高市


新潟県妙高市、旧新井市街地を長野方面に進むと、清水を愛する「平丸地区」になる。平丸地区には湧水が多く、白岩清水はそれらの湧水の一つである。平丸地区に入るといきなり「白岩公園」があり、すぐに「白岩清水」となる。
流量は、約96㎥/日(67L/分)で季節的な変化は少ない。名称の由来は、白い岩の割れ目から湧出していることに因っており、白岩姫にまつわる伝説がある。
平氏一族の石田伊右衛門がこの地に隠遁した際に、慣れない辺地の暮らしで難病を患った末娘のサチは三昼夜この水で冷湿布したところ奇跡的に治ったという。サチは村人に文字や裁縫などを教え人々に敬愛されたという。サチの死後、村の人々は「白岩姫」と呼び、清水と共に大切にしてきた。
飲めば健康美人になれると言い伝えがあり、平丸へ訪れる多くの方から愛飲されている。


≪現地案内看板≫
白岩姫と白岩清水

西暦千五百年代、平氏一族石田伊右衛門は江州石田郷より美濃・信濃を経て当地に隠遁した。父と共に遁れてきた末娘の「サチ」は慣れない辺地の暮らしに重い熱病にとりつかれた。
三昼夜にわたる白岩清水の冷湿布のお陰で奇跡的に病状は回復し、以後清水を愛し住民に文字・裁縫を教えた。
天文十年の夏、白岩清水を汲みに来た「高所山」の狼煙守と恋仲になったが翌年の秋、若者は武田勢との戦いで戦死した。悲嘆にくれた「サチ」は毎日白岩清水を仏前に供え、死ぬまで恋人の冥福を祈ったと伝えられている。
「サチ」の死後村人は彼女の一途な清純さと健康美人を敬慕し「白岩姫」と呼んで名水「白岩清水」と共に愛しいている。白岩清水は白岩の裂け目より季節を問わず毎分六七リットル湧出している超硬水である。近年コーヒーやオンザロック等に愛飲されている。





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